犬猫を飼おうと思った時、真っ先に思い浮かぶのがペットショップだと思う。ガラス越しに子犬が並んでる、あの光景だ。でも動物愛護団体からは「生体販売は禁止するべきだ」という声がずっと上がっている。もし本当にこれが実現したら、どうなるんだろう。今日はこの「もしも」を、実際に禁止を始めた海外の実例をヒントにしながら、真剣に考えてみる。

海外ではもう「禁止」が現実になっている
実はこれ、ただの空想の話じゃない。アメリカのカリフォルニア州は2017年に法律を作り、2019年から、ペットショップが繁殖業者から仕入れた犬・猫・ウサギを売ることを州全体で禁止した。今は保護施設やレスキュー団体から引き取った動物しか、店頭には並べられない。全米で最初にここまで踏み込んだ州だ。
イギリスでも2020年に「ルーシー法(Lucy’s Law)」という法律が始まった。名前の由来は、劣悪な繁殖環境で長年使い潰され、保護されたキャバリア犬のルーシー。この法律で、ペットショップやネット業者などの「仲介業者」を通した子犬・子猫の販売が禁止され、買うなら繁殖者から直接か、保護団体からのどちらかになった。
つまり「生体販売禁止」は、一部の国ではもう「当たり前」になりつつある制度なんだ。
メリット:衝動買いと悪質業者が減る
一番のメリットは、いわゆる「パピーミル(劣悪な環境で数をこなす繁殖工場)」の需要そのものが減ることだと思う。ガラス越しに可愛い子犬を見て、その場のノリで買ってしまう「衝動買い」も減るはずだ。犬を迎えるまでのハードルが少し上がれば、それだけ「ちゃんと考えてから飼う」人が増える。大型犬のドーベルマンを飼ってる身としても、これはすごく納得できる話だ。ノリだけで飼える犬じゃないから。
デメリット:抜け道はいくらでもある
ただ、いいことばかりじゃない。カリフォルニア州の禁止後、実際に問題になったのが「偽レスキュー」を使った抜け道だった。繁殖業者が、動物を一度「保護団体からの譲渡」という体裁に見せかけてから店に卸す、という手口が報告されている。
イギリスでも同じ悩みがある。自治体には、すべての取引を見て回るだけの人手も予算もない。結局「ルールを破ってないか」を見つける役目は、近所の人からの通報頼みになっているのが実情らしい。
法律を一本作っただけじゃ、悪い業者はそう簡単には消えてくれない、ということだと思う。

日本でやったら、どんな問題が起きるか
ここからは完全に俺の想像だけど、日本で同じことをやったらこうなるんじゃないかと思うことをいくつか挙げてみる。
まず、日本は欧米に比べて「保護犬・保護猫を迎える」という選択肢自体が、まだそこまで浸透していない。ペットショップが使えなくなった時、その受け皿になる保護団体の数やキャパシティが、今のままで足りるのかは正直不安が残る。受け皿が追いつかないまま入り口だけ閉じたら、飼いたい人が行き場を失うだけになりかねない。
次に、ネット上の個人売買がもっと増えるんじゃないかと思う。お店という「目に見える場所」がなくなれば、逆に見えない取引が増えて、健康状態も血統も分からないまま子犬が売り買いされるリスクが上がる気がする。今でもSNSやフリマアプリ経由の個体売買は問題になっているし、この流れが加速する可能性はある。
あと、価格の問題もある。ちゃんとした繁殖者から直接買うとなると、今より高くなるケースが増えるはずだ。それ自体は「命の値段を軽く見ない」という意味ではいいことかもしれない。でも一部の人が「それなら安いところで」と、余計に怪しいルートに流れてしまう可能性もゼロじゃない。
それでも、方向性としては間違ってないと思う
デメリットもいろいろ書いたけど、それでも「生体販売禁止」という方向性自体は、間違ってないと俺は思う。ただ、海外の法律をそのまま真似して作っても、海外と同じように抜け道を突かれて終わる可能性が高い。保護団体の受け皿づくりと、ネット売買への規制強化を同時にやらないと、看板だけ変わって中身は何も変わらない、なんてことになりかねない。
もし将来この話が日本でも本格的に動き出したら、ベルを含めてこのブログでもちゃんと追いかけていきたいと思う。
出典: ASPCA – California Becomes First State in U.S. to Ban Sale of Puppy Mill Dogs in Pet Stores / Animal Legal Defense Fund – Circumventing California’s Puppy Mill Ban / Basingstoke and Deane Borough Council – Lucy’s Law / Local Government Animal Welfare Group – The Third Party Ban
ベルとの日常はYouTube「狂犬の正体」でも発信中。よかったらチャンネルものぞいてみてください。


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