先日、Threadsで「ペットホテルに犬を預けて旅行に行くのは無責任だ」という意見について投稿した。ベルは35kgあるアメリカンドーベルマンだから、そもそも新幹線や飛行機で連れて行くという選択肢がほぼない。だから信頼できる預け先を探すことの方が、無理に連れ回すよりよっぽど犬のためになる、という内容だった。
コメント欄には反対の声もあった。「家族を置いてまで旅行に行くって気持ちが分からない。自分勝手。置いていくくらいなら飼うなよと言いたい」というものだ。この気持ちも分かる。でも、俺はこの意見にはひとつ引っかかる点があると思ってる。
ただ、コメント欄は反対一色だったわけじゃない。「うちも慣れてるホテルに預けてる」「大型犬だから正直、預ける以外の選択肢がない」っていう共感の声もかなりあった。むしろ目立ったのは、「うちの子は旅行が好きじゃないと分かった」「預けた帰りに明らかにガッカリした顔をしてた」みたいな、犬の反応をちゃんと見て判断を変えた、っていう飼い主さんたちの実体験だった。

「連れて行く」ことが本当に犬のためになっているか
「一緒に連れて行きたい」という気持ちは、飼い主として自然な感情だと思う。寂しい思いをさせたくない、一緒に景色を見たい。ただ、ここで一回立ち止まって考えたいのは、その「一緒に楽しみたい」っていう感情は、そもそも誰が感じているものか、ということだ。
新幹線や車で何時間も揺られて、着いた先は知らない匂い、知らない音、知らない床の宿。感動して写真を撮ってるのは人間で、犬にとってはただ「よく分からない場所に、長時間閉じ込められている」だけかもしれない。

移動そのものが犬にはストレスになりやすい
アメリカの動物病院グループVCAは、犬が車移動で不安を感じている時によく出るサインとして、落ち着きがなくなる、ハアハア息が荒くなる、よだれ、震え、酔って吐いてしまう、といった行動を挙げている。原因は車酔いだけじゃなく、「知らない状況そのものへの怖さ」も大きいらしい。
つまり、揺れる乗り物+知らない目的地という組み合わせは、犬からするとかなり負荷の高いイベントってこと。旅行が長くなればなるほど、この負荷がずっと続くことになる。
(出典: VCA Animal Hospitals)
じゃあホテルに預ければ安心、とも言い切れない
正直に書くと、「ペットホテルなら絶対にストレスが少ない」と言い切れるほど単純な話でもない。イギリスの大学の研究では、預けられた犬の体でストレスホルモンの数値が最初の数日は上がる、という報告もある。一方で、慣れた場所・慣れた人との関わりがあると、その数値は落ち着いていく、という報告もある。つまり、初めて行く場所なら旅行と同じようにストレスがかかるし、通い慣れた信頼できる場所なら、そのストレスはかなり下がる、ということだと思う。
(参考: University of Birmingham)
だからうちがベルを預けるなら、初めての場所じゃなくて、何度も行って慣れてる、信頼できるホテルを選ぶ。これは「楽だから」じゃなくて「ベルにとって一番負担が少ない選択」のつもりでやってることだ。

新しい景色そのものが悪いわけじゃない
誤解してほしくないんだけど、「犬に新しい景色や匂いを経験させるのが悪い」って話じゃない。自分のペースで匂いを嗅いだり、気になるものをゆっくり確認できるなら、それは犬にとってもいい刺激になる。
問題は、旅行のスケジュールが「犬のペース」じゃなく「人間の予定」で決まってしまうことだと思う。観光地を回る順番、宿に着く時間、写真を撮るタイミング。全部人間の都合で動いていて、犬はただそれについていくだけになりがちだ。
まとめ
つまり、犬を連れ回して色々な景色や雰囲気を楽しむのって、人間が勝手に抱いている感情で、犬にとってはありがた迷惑この上ないってことになる可能性がある。
まぁ、躾の入っていない犬や、分離不安症の犬は例外だが……。
ベルの日常はYouTubeチャンネル「狂犬の正体」でも発信してます。よかったらチャンネルとkyokench.comもチェックしてみてください。


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